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【看護基準の計算方法】様式9|7対1や地域包括ケア病棟でも同じ計算方法

こんにちは。病院事務として20年以上の経験を持つ てててです。

今回のテーマは医療業界に特化した話です。

7対1、10対1、13対1・・と言う言葉は看護基準だということは知っているけれど、実際にはどんなものかと思っている人は結構いると思います。

実は正確に理解しているのは、病院事務でも少ないのです。

でも、これを理解していると病院の実態・経営が見えてくるかもしれません。

今回お話する看護基準とは入院病棟に看護職員がどの程度配置されているかがわかるという基準です。
 (実は外来の看護師にも看護基準はあるのですが、あまり話題になりません。)

どの程度配置されているかによって診療報酬(収入)が変わってきます

基準というくらいなので、これが守られていないと行政機関(厚生局や保健所)からお叱りを受けることがあるので、病院の管理者は常にこの基準を満たしているか否かに目を光らせなければなりません。

これを読むとある程度、看護基準について理解できるようになります。計算方法についても説明します。

ぜひ、最後までお付き合いください。

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目次

適時調査の再開

新型コロナウイルスが猛威を振るっているせいで厚生局が立ち入り調査する「適時調査」は2020年度と2021年度は見送られてきましたが、2021年度は早々に再開すると発表されていました。

適時調査は原則的には年に1回、厚生局の職員が3名程度で診療報酬が正しく請求されているかをチェックする調査です。

しかし、厚生局も忙しいようで年に1回行われていることろは、ほとんどないようです。

人口密集地の都道府県になると3年から5年に1回となっているのが実態のようです。

その適時調査でも最も重視される様式でもある「様式9」はしっかり理解しておく必要があります。

看護職員の配置

一般的に看護基準は「●対1」で示されることがありますが、この●の部分は患者数に当たります。

おおまかにいうと、患者●人に対して看護職員1名という意味です。

よって●が小さいほど、看護職員当りの患者数が少ないということになるので、手厚い看護を期待できる側面があります。

HCU(ハイケアユニット)やICU(インセンティブケアユニット・集中治療室)などの重篤な患者に医療を施す病室を除くと通常の病棟における最高の基準は7対1です。

 

7対1の場合、「7」が患者の数、「1」は看護職員の数です。

実はこの看護職員の「1」というのは単純に頭数の「1人」ではありません。

入院病棟で働く看護職員というのは比較的、労働時間の長い常勤職員(正社員)と短時間労働の職員(パート)が働いています。

常勤職員とパート職員では労働時間が違うので、どちらも同じように1名と数えられるわけではありません。

そこで、常勤職員も非常勤職員も実際に働いた労働時間が基準になり計算されます。
(所定労働時間を超える場合は除外されます。)

様式9

看護基準を計算するために”様式9”という様式にそって、計算を行います。

様式9”は診療報酬の書類で一番重要な書類です。

様式9を作成する上で、主に必要なものは「看護基準(7対1や10対1など)」・「入院患者数」・「看護職員の総労働時間」となります。

順を追って説明します。

入院患者数

入院患者数とは毎日の24時現在に入院している患者さんの平均人数です。

基本的にその日の退院患者数は含みません。

これを在院数と表現したりもします。

入院患者数を多いほど、必要な人員は増えてきますが、入退院多い少ないは直接的には関係ありません

例えば ある1日の病院比較ですが(どちらも看護基準は同じとする)
A病院 患者数10名  入院患者数 40名
B病院 退院患者数2名   入院患者数 40名

となった場合、退院患者が多くいたA病院の方が忙しいですが、入院患者数は同じなので基準上の必要な看護師の勤務時間は同じになります。

看護職員の労働時間(必要時間数)

前述した看護基準(7対1や10対1など)と入院患者数を元に看護職員の必要勤務時間数が計算されます。

例えば7対1の病棟 一ヶ月の入院患者数40名の場合で計算してみましょう。月の日数は31日とする。

① 1日あたりの看護師の数を求める
  40人(入院患者数)÷7(7対1の看護基準)×3(定数)=17.14(小数点以下切り上げ)
    → 18人

② 1日あたりの勤務時間数
 ①で求めた18人 × 8(定数) =144時間

③ その月の総労働時間
 ②で求めた144時間 × 31日(稼働日数)= 4464時間

という計算で、この病棟で必要な看護師の勤務時間数は4464時間ということになり、この勤務時間数を上回る看護師の労働があれば基準を満たしているということになります。

これを下回ると、違法状態になるため、診療報酬の返金対象になったり、類下げ(例:7対1→10対1)をしなければなりません。

ちなみに時間帯によって働いている看護師の人数に偏りがあっても問題ありません。(最低人数に決まりはあります。)

ある日の午前中に20名の看護師が働いて、午後には4名でもかまいません。

またある日には30名の看護師が働いて、次の日に10名しか働いていなくても問題ありません。

要は1ヶ月間の看護師の総労働時間を満たしているかどうかが問われます。

まとめ

少し難しかったかもしれませんが、ここまで読むと多少理解できたのではないでしょうか。

特に病棟で働く看護師さんは、少しは看護基準の計算の仕方を理解しておくと、病院経営が理解できるようになると思います。

実際の様式9の作成にはもっと細かいルールがたくさんありますが、詳細は省きました。

ここで計算した値はあくまでも概算の値になるので、ご注意ください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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