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診療報酬改定2022年度(令和4年度)地域包括ケア病棟入院料・管理料は厳格化

2月10日に中央社会保険医療協議会総会(第516回)が開催され、短冊の「●」の部分が開示されました。

個別改定項目について(中医協総会 R4.2.9)

今回は地域包括ケア病棟入院料・管理料の改定について変更点を見ていきます。

2014年の診療報酬改定以後、毎回の改定で変更が加わってきた地域包括ケア病棟・病床(以下、地ケア)ですが、今回も例外なく変更の対象です。

2014年以後、ずっと注目の入院料になりますが、多くの病院が導入をしています。

地ケアの基準変更は経営的な影響が非常に大きく、病院運営を左右する入院料です。

地域包括ケア病棟は最も注目される個別項目の一つです。
厳格化されているので、しっかり理解しておかないといけません。

一つずつ確認していきますが、今回はほとんどの基準で厳しくなってきたので影響を受ける病院も相当数出てくると考えられます。

変更まであとわずかではありますが、病棟運用の変更にせまられる変更内容もあるので、しっかりチェックしておきたいところです。

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この記事は病院の経営層の方や医療事務に向けた記事です。
専門的な内容になっています。

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目次

重症度、医療看護必要度

まずは重症度、医療看護必要度です。

一般病棟用の看護必要度が変更になったことを受けて、地ケアでも変更になっています。

改定現行
看護必要度Ⅰ12%14%
看護必要度Ⅱ8%11%
出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

必要度Ⅰを選択している医療機関は2%pの下落、必要度Ⅱを選択している医療機関は3%pの下落になります。

地ケア病棟で看護必要度が問題になるケースは少ないと推測されます。

在宅等への復帰率

1.地域包括ケア病棟入院料における在宅復帰率の要件について、以下のとおり見直す。

(1)地域包括ケア病棟入院料1及び2並びに地域包括ケア入院医療管理料1及び2における在宅復帰率の要件について、7割以上から7割2分5厘 以上に変更する。

(2)地域包括ケア病棟入院料3及び4並びに地域包括ケア入院医療管理料3及び4について、在宅復帰率が7割以上であることを要件に追加するとともに、当該要件を満たしていない場合は、所定点数の100分の90に相当する点数を算定することとする。

出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

入院料1、2および管理料1、2

現行の70%から72.5%に厳格化されます。

+2.5%pの増加となりましたが、細かく刻んで来たという印象があります。

+5%pにしなかったのは、地ケアへの「誘導」と「制限」の間で揺れ動いたのではないでしょうか。

入院料3、4および管理料3、4

これまで在宅復帰率の基準になかったのですが、今改定からは新たに加わりました。

70%以上であることが要件ですが、要件を満たさない場合でも算定できなくなるわけではなく、満たさない場合は所定点数の90%を算定することになります。

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【許可病床200床以上・400床未満の自院からの転棟】

2.地域包括ケア病棟入院料2及び4における自院の一般病棟から転棟した患者割合に係る要件について、許可病床数が200床以上400 床未満の医療機関についても要件化するとともに、当該要件を満たしていない場合は、所定点数の100分の85に相当する点数を算定することとする。

出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

これまで400床以上の病院を対象として入院料2、4を届け出ている病院に対して、自院からの転棟を60%未満にすることが基準となっていましたが、この基準を200床以上に引き下げられました。

またこの基準を満たさない場合、これまでは所定点数の90%の算定となっていましたが、今後は85%の算定となり、減点率が大きくなりました。

3月31日現在、届出を行っている場合で、200床以上400床未満の医療機関は9月30日までの6ヶ月間は経過措置が設けられました。

自宅等からの入院患者割合・在宅医療等の実績

3.地域包括ケア病棟入院料における自宅等から入院した患者割合及び在宅医療等の実績要件について、以下のとおり見直す。

(1)地域包括ケア病棟入院料1及び3並びに地域包括ケア入院医療管理料1及び3における自宅等から入院した患者割合の要件について、1割5分以上から2割以上に変更するとともに、自宅等からの緊急の入院患者の3月の受入れ人数について、6人以上から9人以上に変更する。 また、地域包括ケア入院医療管理料1及び3における病床数が 10 床未満の病室に係る自宅等から入院した患者数の要件について、3月で6人以上から8人以上に変更する。

(2)地域包括ケア病棟入院料2及び4並びに地域包括ケア入院医療管理料2及び4の要件に、以下のいずれか1つ以上を満たすことを追加する。

ア 自宅等から入棟した患者割合が2割以上であること
イ 自宅等からの緊急患者の受入れが3月で9人以上であること
ウ 在宅医療等の実績を1つ以上有すること

また、当該要件を満たしていない場合は、所定点数の100 分の 90に相当する点数を算定することとする。

(3)在宅医療等の実績における退院時共同指導料2の算定回数の実績の要件について、外来在宅共同指導料1の実績を用いてもよいこととする。

出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

入院料1、3および管理料1、3

自宅等から直接、地ケアに入棟(入院)する患者割合も厳格化です。

入院料1,3および管理料1,3はこれまで15%が基準となっていましたが、20%が基準となりました。

また緊急入院の人数も6人以上から9人以上に増えました。10床未満については6人以上から8人以上への増加です。

新基準旧基準備考
自宅等からの入院患者割合 20%15%
自宅等からの緊急入院9人以上6人以上3月の受入数
自宅からの緊急入院
(10床未満の管理料)
8人以上6人以上
出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

入院料2、4および管理料2、4

新たに「自宅からの入棟率」・「自宅等からの緊急入院数」・「在宅医療等の実績」のいずれかを満たすことが要件化されました。

ポイントは「いずれか」を満たせばよいということなので、「1」や「3」と比べると緩い基準になっています。

新基準旧基準備考
自宅等からの入院患者割合 20%基準なし
自宅等からの緊急入院 9人以上 なし 3月の受入数 9人以上基準なし3月の受入数
出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

満たしていない場合は、所定点数の90%の算定になります。

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許可病床100床以上は入退院支援加算1の届出が要件に

4.地域包括ケア病棟入院料1若しくは2又は地域包括ケア入院医療管理料1若しくは2を算定する病棟又は病室を有する保険医療機関であって、許可病床数が100床以上のものについて、入退院支援加算1に係る届出を行っていない場合は、所定点数の100分の9 0に相当する点数を算定することとする。

出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

100床以上の病院に対する厳格化です。

入院料1,2および管理料1,2を算定する病院は「入退院支援加算1」の届出が必要です。

届け出ていない場合は所定点数の90%に減算されますが、算定できないわけではありません。

救急医療の要件化

5.一般病床において地域包括ケア病棟入院料又は地域包括ケア入院医療管理料を算定する場合については、第二次救急医療機関であること又は救急病院等を定める省令に基づき認定された救急病院であることを要件とする。 ただし、200床未満の保険医療機関については、当該保険医療機関に救急外来を有していること又は 24時間の救急医療提供を行っていることで要件を満たすこととする。

出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

第二次医療機関であることや救急医療を担うことが要件化されました。

但し200床未満の医療機関については救急外来を有しているか、24時間の救急医療提供を行っていることで要件を満たすことになります。

これは入院料であっても管理料であっても同じ要件となるので、地域包括ケア病棟・病床を有する医療機関は救急医療を担わなければならないことを求めています。

地ケアに限らず、「救急医療の充実」は最近のトレンドです。

急性期患者支援病床初期加算および在宅患者支援病床初期加算

6.急性期患者支援病床初期加算及び 在宅患者支援病床初期加算について、評価を見直す。

出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

急性期患者支援病床初期加算

老健施設などの在宅施設や自宅からの入院した患者について、地ケアに転棟・転院した際に14日を限度に「1日につき150点」算定できるものですが、病床数と入棟元によって点数が細分化されました。

400床以上400床未満
①他医療機関の一般病棟150点250点
② ①以外(自院転棟など)50点125点

特に400床以上かつ自院転棟で病床運用していたところには大きな減点です。

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在宅患者支援病床初期加算

前述の加算と同様の入院患者に対して治療方針に関する意思決定の支援を行った場合、入院日から14日を限度に「1日につき300点」加算されていましたが、入院元の場所によって分類されました。

介護老人保健施設から・・・・・500点
介護医療院、特養、自宅等・・・400点

いずれの場合も増点です。特に老健からの受入を進めているのが伺えます。

患者の意思決定を支援するのは在宅分野でも充実が求められているところです。

整備できていないところが、早めに整備しておく必要ありますね。

療養病床における地域包括ケア病棟・病床

第1基本的な考え方

地域包括ケア病棟について、一般病床及び療養病床の入院患者の特性の違いを踏まえ 、地域包括ケア病棟入院料の評価体系及び要件を見直す。

第2具体的な内容

地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料を算定する病棟又は病室に係る病床が療養病床である場合には、所定点数の100 分の95に相当する点数を算定することとする 。ただし、当該病棟又は病室について、自宅等からの入院患者の受入れが6割以上で ある場合、自宅等からの緊急の入院患者の受入実績が前三月で30人以上である場合又は救急医療を行うにつき必要な体制が 届出を行う保険医療機関において整備されている場合においては、所定点数( 100 分の 100 )を算定する。

出典:第516回中央社会保険医療協議会総会(個別改定項目について)

一般病床と療養病床の特性の違いを踏まえて、療養病床で地ケアを算定する場合、所定移転数の95%を算定することになりました。

ただし、次のいずれかを満たす場合は減算対象とはならない基準が設けられました。

  • イ 当該病棟又は病室において、入院患者に占める、自宅等から入院したものの割合が六割以上であること。
  • ロ 当該病棟又は病室における自宅等からの緊急の入院患者の受入れ人数が、前三月間において三十人以上であること。
  • ハ 救急医療を行うにつき必要な体制が整備されていること。

3月31日において地ケアを算定している場合は9月30日まで(6ヶ月間)経過措置が設けられました。

まとめ

地域包括ケア病棟入院料・管理料は2014年の新設以後、政策誘導される病床になっていました。

改定の度に、新たな基準が設けられてきましたが、今回は特に厳格化が顕著になってきたのではないでしょうか。

療養病床で地ケアを算定している場合は減算を回避するのは相当難しいような印象です。

一般病棟においても、自宅等からの直接入院数を上げたり、病床数に応じて基準を設けられてみたりと厳格化が顕著になってきています。

全国の地ケアを導入している病院は病床運用の変更に迫られてくるのは必至です。

収益性が落ちてくるのは確実です。

新型コロナ感染症の対応をしている中、なかなか厳しい改定になっています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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