「バビロン大富豪の教え」はユダヤ教に伝わる生きる知恵が凝縮された本です。
迫害されたユダヤ人が自分たちの生活豊かにするために編み出した知恵とも言えるでしょう。
お金のこと卑しくいう風潮がある日本人でも、この本でお金の基本を学んで豊かな未来を迎えてほしいものです。
ファイナンシャルプランナーの資格を取得し、お金の知識を得たことで、自分のこどもにこの知識を継承していきたいと考えるようになってきました。
誰にでも読みやすく、お金の本日を学べる本に出会ったのでここでも紹介したいと思います。
「バビロン・大富豪の教え」は1926年にアメリカで出版された「バビロンいちの大金持ち」を翻訳し、脚本、漫画家した本です。
原作は今から100年ほど前に出版されていますが、現在でも十分通じる理論であるため、今もなお多くの人に読み継がれています。
「漫画・バビロン大富豪の法則」は、大部分が漫画になっているので普段、本に馴染みのない人にとっても理解しやすくなっているのが最大の特徴です。
日本人は、お金の話を卑しいものとか、恥ずべきことだと感じる人が多くいます。
それは豊かな生活を送るための機会損失につながるもったいない行為であるとも考えられます。
決して卑しくないお金との付き合い方というものがあるはずです。
この本では「お金に愛される知恵を身につける」だけでなく、「働くことの大切さ」や「人との付き合い方」までも解いてくれています。
いつの時代でも通用する 普遍的な知恵を身につけるよう導いてくれているように感じました。
この本の教えを豊かな人生を送るため、自分自身のために、そして自分の家族や子供達のために咀嚼し、伝えていきたいと思います。
2022年度から始まる高校の新学習指導要領では、家計管理などを教える家庭科の授業で「資産形成」の視点に触れるよう規定されました。
高校の家庭科の授業の中で、資産形成のための投資についても触れることになるでしょう。
授業の中では「仕組み」のところを教えられるとは思いますが、「考え方」のところを期待するのは難しいでしょう。
この記事で本のストーリーを説明することは割愛しますが、内容を要約し、自分なりの解釈も付け加えて、お金との付き合い方だけでなく、生き方についても一緒に考えたいと思います。
そして、この本の教えがすべて正しいと盲目的になりすぎないことも大切です。
教訓として ”黄金に愛される七つ道具” と ”「お金」と「幸せ」を生み出す5つの黄金法則” が登場します。
両者は重複する部分もあるので、いくつかを現在に照らし合わせて、いかに行動していくかを考えていきます。
- 家族と自分の将来のために収入の十分の一以上を蓄える者の元には、黄金を自らを膨らませながら喜んでやってくるだろう
- 黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が群れを膨大に増やす羊飼いのように賢明ならば、黄金は賢明に働くことだろう
- 黄金の扱いに秀でた者の助言に熱心に耳をかたむける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう
- 自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防護に秀でた物が否定する商いに投資をしてしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう
- 非現実的な利益を出そうとしたり、謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり己の未熟な経験を盲信したりする者からは黄金は逃げることになるだろう
最後までお付き合いいただけると幸いです。
収入の十分の一を貯金せよ・欲望に優先順位をつけよ
自分自身の話ですが、
今から30年くらい前、20歳くらいの頃の話です。当時、学生でした。
お金を使うことに意識をしていない時期がありました。
その頃、大した稼ぎもないのに、ひと月で10万円以上使ってしまった時期がありました。
何に使ったのかもよくわかりません。ただの遊興費に消えていきました。
働くことも好きではなくバイトもサボっていたのに、手元にあったお金を何も考えずに浪費してしまいました。
先のことを考えず、ただ欲望のまま自制心なく、お金を使っていたのです。
その時は、減った金額をみて驚いた記憶があります。
黄金に愛されるためには”収入の十分の一を貯金する”ことが言われています。
十分の一を貯金することで生活水準が下がるかもしれないと思うかもしれませんが、「欲望に優先順位をつける」ことで、生活水準は下がりません。
当時は必要でないものにお金を使っていたことは明らかで、身の丈以上の生活をしていたと感じます。
これはこれで、気付きになる良いきっかけだったと今では考えています。
貯めた金に働かせよ
これを現在に当てはめると「投資」です。
「投機」や「博打・ギャンブル」ではありません。
投資・投機・ギャンブルの共通点は、リスクが伴うことです。
ただ、投機・ギャンブルはリスクが大きく、投資は比較的リスクが少ないというのが大きな違いです。
適切な(小さな)リスクを負って、「投資」でお金に働いてもらうのです。
実は「貯金」も投資に当たります。
金融機関に預けると、預かった金融機関はそれを元手に投資を行っています。
要は金融機関がリスクを取って、少しだけ分前をもらっている、それが利息です。
でも貯金では、元本が保障されているのでほぼリスクはありません。
そのため利息は雀の涙です。
現在の大手銀行の普通預金の金利は0.001%です。
100万円預けると、1年間で10円の利息にしかなりません。
この本では、お金の働き先として「外国株式のインデックスファンド」の長期運用を推奨しています。
インデックスファンドというのは株価指数に連動した運用を目指す投資信託です。
残念なのは日本のインデックスファンドではないということです。
日本経済は世界経済と比べると成長していないのです。
世界経済全体に投資することで分散投資となり、株価暴落のリスクを抑えることができます。
私自身も、米国のETFや全世界型の投資信託でお金に働いてもらっています。
数ヶ月や1年などの短期で見ると、損になることもありますが、10年や20年の長期でみると下落のリスクは大幅に下がります。
株価暴落のニュースをこれまで何度も見聞きしてきましたが、その暴落した株価からはすでに回復しています。
戦争が起ころうが、コロナ感染が広がろうが、株価は下がっても、待っていれば戻ってくるのです。
インデックスファンドではなく、個別株になると大きく儲かることもありますが、価値がなくなることもあるので、リスクを覚悟しないといけません。
危険な天敵から金を堅守せよ・非現実的な利益や謀略家の誘いに乗るな・理解していない商いには手を出すな
いつの時代でもうまい話は転がっています。
「必ず儲かります。」 「月に配当金を10%支払います」 「不動産投資で元本保証」
うまい話は危険な天敵です。
いつの時代でも、非現実的な利益が出るような誘いはあるので気をつけましょう。
話に乗ってしまうのは、その商いを理解していないからです。
自分が理解しているなら、うまい話に乗ることは、まずありませんし、危険な天敵を遠ざけることもできます。
堅実に生きることを教えてくれています。
今日から未来の生活に備えよ
「収入の十分の一を貯金せよ」にも繋がりますが、お金持ちでも、そうでなくても公平に訪れるものがあります。
それが「老い」です。
誰しも、いつかは働けなくなります。最大の資本であった自分自身が資本ではなくなるのです。
その時に備えておけということです。
未来は予言者出ない限り、誰にも予見できません。常に事態の悪化を想像し、そのために備えるのです。
自分こそ最大の資本にせよ
なにはともあれ、自分という資本がないと何も築けません。
十分の一の貯金も、お金に働いてもらうことも、自分という資本があるということが前提になります。
それがすべての源なのです。
黄金の扱いに秀でた者の助言に耳をかたむける
これは黄金(お金)に限ったことではありません。
自分より秀でた者の助言に耳をかたむけることは大切です。
助言に耳をかたむける「素直さ」は武器になります。
素直さを持ち合わせていない人は成長の速度が極端に遅くなります。
この本の前半のところで「動いた者とそうでない者」という言葉が出てきますが、素直さを持ち、行動力があるものが、幸せを引き寄せるということです。
「やらない後悔よりやる後悔」です。
まとめ
2022年度から始まる高校の新学習指導要領は、家計管理などを教える家庭科の授業で「資産形成」の視点に触れるよう規定されました。
高校の家庭科の授業の中で、資産形成のための投資についても触れることになるでしょう。
これからの若い人は今の大人より、お金の話について卑しさを感じにくくなるかもしれません。
お金のことに限らず、幸せになるためには”素直さをもって行動する力”を身につけることが大切です。
子どもたちには、取っ掛かりとしてこの本を読んでもらいたいと思いました。
「バビロン大富豪の教え」を参考にしながら、幸せになるための行動を続けていきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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